修了式では、金子みすゞさんの詩を紹介しました。
さよなら
金子みすゞ
降りる子は海に、
乗る子は山に。
船はさんばしに、
さんばしは船に。
鐘の音は鐘に、
けむりは町に。
町は昼間に、
夕日は空に。
私もしましょ、
さよならしましょ。
きょうの私に
さよならしましょ。
「さよなら」というと、悲しい気持ちがします。詩の前半の「さよなら」は、離れていくものに向けてのさよならなので、悲しい感じがします。しかし、最後の「さよなら」にみすゞさんのやさしい思いと瑞々しい感性が光っていると思います。「きょうにさよならしましょ」と言わずに「きょうの私にさよならしましょ」と言ったところです。
今日の私にさよならしたら、次の日の私に出会います。
次の日の私にさよならしたら、また、その次の日の私に出会います。
ここには、成長という思いが隠されていると感じました。と考えると、成長するためには、「さよなら」が必要であるとも気付かされます。
「さよなら」って悲しいものではないのだと改めて考えさせられました。
今日の子どもたちは、今の学年の自分に、さよならして、新しい学年の自分に「こんにちは」する子どもたちです。さよならの希望をみすゞさんの詩と共に紹介しました。
実は、13日経ったら、かわいい一年生が入学してきます。
次の学年に「こんにちは」できる自分になってまた、出会いましょう!!